「厚底シューズがブームになったけど、メリットって何?走り方に差が出るのかな?厚底で速く走れる理由があれば教えて欲しい」
「結局のところ、フルマラソンは厚底シューズ履いたほうが得なの?薄底シューズじゃダメ?」
こんな疑問を持たれたランナーの方向けの記事です。
こんにちは、アオイソラです。詳しいプロフィールはこちらをご覧ください↓
フルマラソンの世界では今、厚底シューズが大変注目を集めています。
「厚底シューズってそんなにすごいの?」って、思いますよね。
最終的に私が出した結論は、簡潔に言うと、以下の通りです↓
<厚底シューズ>
自分の心身の疲労度が少なく、かつ、平坦なコースを走るのであれば、フルマラソンにおいて厚底シューズは効果を発揮する
<薄底シューズ>
怪我のリスクを避けるために、フルマラソンの大会では使用せず、10キロマラソンやハーフマラソンの大会で使用すれば、ストライドの大きな走りが期待できる
では、この結論に至る理由について、厚底、薄底、それぞれのメリットデメリットとともに解説していきます。
トップランナーの方が読んだら、「そんなバカな」という私の見解も混じっているかもしれませんが、その辺はどうか暖かく見守ってやってください m(__)m
厚底シューズのメリット・デメリット
(1)厚底シューズのメリット
①厚底シューズに身体を慣らすことで、前傾姿勢のランニングフォームを手に入れることができる
②平地で、かつ、身体に疲労を残してさえいなければ、厚底シューズはスピードを与えてくれる
①厚底シューズで前傾姿勢のランニングフォームが手に入る理由
厚底シューズは、見て頂いたらお分かりになるのですが、かかとの部分がとっても分厚いです。
かかとにバネをつけて走っているような感覚、と表現する方もおられますが、走っていると、まさにそんな感覚になります。
そのため、厚底シューズを履いて走ることで、身体が勝手に、前傾姿勢のフォームになるのです。
ただし、これには慣れが必要です。
これは私の実体験ですが、初めて厚底シューズを履いた時の感覚は衝撃的でした(笑)
しかし、何度か履き慣らしていくうちに、身体がその前傾姿勢のフォームに慣れました。
前傾姿勢のフォームは、走りのスピードを上げてくれます。
なので、前傾姿勢のフォームを手に入れたい方にとっては、厚底シューズはメリットの塊のようなものなのです。
②厚底シューズが、平地でかつ身体に疲労を残してさえいなければ、スピードを与えてくれる理由
厚底シューズは、①で述べたように、前傾姿勢のランニングフォームを与えてくれるため、走りにスピードが出ます。
ただしそれは、条件があります。
- 条件1、コースがなるべく平坦であること
- 条件2、身体に疲労が残っていないこと
です。
●条件1、コースがなるべく平坦であること
坂道(特に登り坂)では、厚底シューズの恩恵をあまり受けられない印象があります。
たとえば登り坂を走る場合、地面に最初に当たるシューズの接地部分は、シューズのつま先部分ですよね。
登り坂なのに、かかとから着地している人はあまりいないと思います。
下り坂を走る場合は、逆にかかとから着地しますが、この場合は、前のめりになって倒れないように、身体は自然とブレーキをかけているはずです。
そうだとすると、厚底シューズがその効果を発揮してくれるコースというのは、なるべく平坦なコースということになるのです。
●条件2、身体に疲労が残っていないこと
厚底シューズがその効果を発揮するには、走る本人の身体に疲労が残っていないことが大事です。
厚底シューズを履いたからといって、疲労をカバーしてくれるわけではありません。
私自身の失敗例が、その良い具体例になると思いますので、以下ご参照ください。
<私のフルマラソン失敗談>
2019年、私が厚底シューズを履いて出場した大会は、以下の通りでした。
①2019年10月金沢マラソン(完走:2時間59分)
②2019年11月神戸マラソン(完走:3時間3分)
③2019年12月防府読売マラソン(完走:3時間13分)
金沢マラソンで自己ベストを出しましたが、その後、だんだんタイムが悪くなっているのがお分かりになるかと思います。
すべて、ナイキのヴェイバーフライnext%を履いて走りましたが、疲労が抜けないまま2戦目、3戦目と走りました。
特に、レース後半(30キロ過ぎにおいて)、地面から厚底シューズを通して伝わる反発に対して、身体がついていかなくなりました。
2戦目も3戦目も同様の現象が起きたので、ここは特筆すべき点かと思われます。
ちなみにですが、神戸マラソンも、防府読売マラソンも、全体を通してみれば、概ね走りやすいコースでした。
なのでやはり、厚底シューズがその効果を発揮するには、走る本人の身体に疲労が残っていないことが大事なのです。
(2)厚底シューズのデメリット
①慣れるまでに時間がかかる(個人差アリ)
②坂道トレーニングするには不向き
①厚底シューズに慣れるのに時間がかかる理由
厚底シューズに慣れるには時間が必要です。
なぜなら、厚底シューズを履いたことにより、前傾姿勢で走ることになり、その結果、普段使わない部分の筋肉を使っている可能性が高いからです。
そうすると、短い距離を走っただけで、どっと疲れが出ます。
私自身、厚底シューズに慣れるまで、半年程かかりました。
履いた初日に5キロ走りましたが、その後、普段筋肉痛にならない箇所が筋肉痛になったのを覚えています。
※筋肉痛になった箇所…ハムストリングス(太腿の裏側)、腰回り、背中周り
なので、厚底シューズを履いて大会に出るのであれば、まずは、ある程度練習で慣らしておく必要がありそうです。
②厚底シューズが、坂道トレーニングに不向きな理由
厚底シューズでは、坂道トレーニングはできません。
理由は、メリット①の条件1、でも述べましたが、厚底シューズは坂道を走るような靴の構造になっていないからです。
もし坂道トレーニングをしたいのであれば、違うランニングシューズで走った方が、坂道トレーニングの効果は得られるはずです。
(3)厚底シューズはこんな時に履くのがおすすめ
上記のメリット、デメリットをふまえた上で、厚底シューズを履くのにおすすめの場面を、以下にまとめました。
①練習で、前傾姿勢のランニングフォームを獲得したい時
②自分の心身の疲労度が少なく、かつ、平坦なコースのフルマラソンの時
※フルマラソンの大会で厚底シューズを履くかどうかは、その大会のコースがどんなコースなのか、事前に大会HPで確認してから決めると良いでしょう。
(平坦なマラソンコースの例)
加古川マラソン、金沢マラソン、防府読売マラソン
薄底シューズのメリット・デメリット
(1)薄底シューズのメリット
①シューズの軽さにより、身体の動きがスムーズになる
②足の指で地面をつかむ感覚があるので、足の機能をフル活用できる
①薄底シューズが、その軽さによって身体の動きをスムーズにしてくれる理由
薄底シューズは、身体の動きをスムーズにしてくれます。
なぜなら、薄底であるだけにシューズそのものが軽いので、シューズの重さに引っ張られないからです。
シューズの重さに引っ張られないということは、足の動きがスムーズになり、股関節の動きをよりダイナミックにすることが可能になります。
股関節の動きが良くなると、ストライドが大きい走りを得られます。
ストライド(歩幅)が大きくなれば、たとえ小柄な選手であっても、速い走りにつなげることができます。
②薄底シューズを履くことで、足の指で地面をつかむ感覚が得られ、足の機能をフル活用できる理由
薄底シューズは、文字通り、靴の底が薄いので、まるで素足で地面を踏んでいるような感覚になります。
なぜ、足の指で地面をつかむ感覚が得られると、足の機能がフル活用できるようになるのかというと、通常、ランニングシューズを履いている時というのは、足の指がシューズの中で固定されているので、あまり動かしていないのです。
薄底シューズを履くと、通常のランニングシューズよりも、足の指が働きます。
具体的には、特に足の親指から中指にかけて、地面を蹴るような感覚を得られます。
なので薄底シューズは、足の指感覚をよみがえらせるのに良いアイテムだということが言えそうです。
※この辺のことについて、詳細に書かれた本があります↓
この本の趣旨とはそれますが、著書のなかで、裸足で走るトレーニングについて述べた箇所があり、私は過去に参考にさせて頂きました。
(2)薄底シューズのデメリット
練習でも実際の大会でも、アスファルトの上を走ることが多いため、足への負担が大きく、怪我のリスクは高くなる
薄底シューズのデメリットは、ランニング時の着地の衝撃をまともに受けてしまい、それが怪我につながる恐れがあることです。
どんなに見た目がカッコいい薄底シューズであっても、怪我をしてしまっては、走ることもできなくなってしまいます。
(3)薄底シューズはこんな時に履くのがおすすめ
①ストライドの大きな動きや、足の指感覚を養いたい時に、練習で使用する
②10キロやハーフマラソンの大会で走る時(怪我のリスクを避けるため、フルマラソンでは使用しない)
まとめ:厚底・薄底シューズの使い分け方法
それでは、薄底・厚底、それぞれのメリットやデメリット、おすすめの使い方について、改めておさらいです。
(1)厚底シューズのメリット・デメリット・おすすめの場面:まとめ
①厚底シューズに身体を慣らすことで、前傾姿勢のランニングフォームを手に入れることができる
②平地で、かつ、身体に疲労を残してさえいなければ、厚底シューズはスピードを与えてくれる
①慣れるまでに時間がかかる(個人差アリ)
②坂道トレーニングするには不向き
①練習で、前傾姿勢のランニングフォームを獲得したい時
②自分の心身の疲労度が少なく、かつ、平坦なコースのフルマラソンの時
※フルマラソンの大会で厚底シューズを履くかどうかは、その大会のコースがどんなコースなのか、事前に大会HPで確認してから決めると良いでしょう。
(平坦なマラソンコースの例)
加古川マラソン、金沢マラソン、防府読売マラソン
(2)薄底シューズのメリット・デメリット・おすすめの場面:まとめ
①シューズの軽さにより、身体の動きがスムーズになる
②足の指で地面をつかむ感覚があるので、足の機能をフル活用できる
練習でも実際の大会でも、アスファルトの上を走ることが多いため、足への負担が大きく、怪我のリスクは高くなる
①ストライドの大きな動きや、足の指感覚を養いたい時に、練習で使用する
②10キロやハーフマラソンの大会で走る時(怪我のリスクを避けるため、フルマラソンでは使用しない)
※あくまで個人の見解です。この考察は、今後のランニングの練習を通して変更するかもしれません。
もちろん、私もまだ検証段階です。
これからも引き続き、自分の身体を実験台にして、色々試してみようと思います。
あと、これは新型コロナウイルス関連の補足になります。
走り終えた後は、シューズの裏に菌がついて汚れています。
ウイルスを家の中に持ち込まない対策として、走り終わった後は、抗菌・除菌スプレーをするといいですよ。
安全に、ランニングライフを楽しみたいですよね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
マラソン大会での、皆様の走りがナイスランでありますように!
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